土地と建物とセットで売却した場合の建物の時価の算出方法は?
問題の所在
土地と建物をセットで譲渡(売却)すると、その者が消費税の課税事業者であれば、建物部分について消費税がかかる。
その計算のためには、(譲渡原価の方ではなく)収入の方を土地分と建物分とに分解する必要がある。
その方法は?
★譲渡ではなく取得の場合には、契約書で消費税分を割り返した金額が建物分、全体との差額が土地分と分かりやすいが、譲渡時は取得時から年数等が経過しており、取得当時の時価そのままというのは明らかに不合理である。
結論
「固定資産税の評価額で按分」が、簡単だし、実務的にもメジャーなよう。
理由
唯一の方法はなく、実務上4つの方法、国税庁hpの記事では、形式上は3つの方法が紹介されている:
以下に、4つの方法を紹介している①②、国税庁の記事が③:
①
【不動産売却時に按分する方法】土地・建物の比率で生じる問題とは?
https://www.re-guide.jp/assess/docs/sell/land/prorate.html
②
不動産売却時の土地と建物の按分方法を4つのポイントで解説
③ (国税庁)
建物と土地を一括譲渡した場合の建物代金
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6301_qa.htm
(以下、一部抜粋)
この場合、譲渡代金を以下の方法などにより土地と建物部分に合理的に区分する必要があります。
(1) 譲渡時における土地および建物のそれぞれの時価の比率による按分
(2) 相続税評価額や固定資産税評価額を基にした按分
(3) 土地、建物の原価(取得費、造成費、一般管理費・販売費、支払利子等を含みます。)を基にした按分
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実際には、上の(2)のうち、後者の、固定資産税評価額を元にした按分、が、直近の固定資産税納税通知書1枚をgetすれば計算できる点がメリットである。
他方、(1)は、
・まず土地の時価は、路線価を0.8で割り返せば時価相当額が算出できるが、これは固定資産税評価額を0.7で割り返せば時価相当額になるという(2)の計算と大差ない。
・次に建物の時価は、売却時点の減価償却後の帳簿価額という考えもないではないが、、、、以下の記事参照:
補足
特記事項なし
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