決算報告の中の、翌期への課題に織り込みたい項目は?
問題の所在
短期的な課題は、月次の訪問時に、都度、取り組むが、
決算報告のときには、構造的な課題を取り上げるチャンスである。
結論
- 毎月、月次試算表を作成している
- 社長、会計担当者が、会計に興味がある
場合には、月次決算を発生ベースに変えることを提案したい。
理由
月次試算表の精度が高い方が良いに決まっている。
そのためには、収益及び費用を、いわゆる発生ベースで計上するのがよい。
しかし、中小企業ではハードルが高い。なぜならば、
- (売上高は、請求書を作成するので、それをリスト化したものを入手して、売掛金a/cを計上するのは可能である。)
- 売上原価は、
- 在庫がある会社では、
- 仕入を買掛金計上するために、到着する請求書をchし、それを現金/預金ごとに買掛金リストを作成する業務をこれまでしていない会社が通常なので、それを新規に開始してもらうのは大変である。
- 特に、預金口座引落しの分は請求書が来ないこともある。
- 毎月、仕入・繰商・繰商・仕入の仕訳を計上することは困難である。したがって、
- (在庫がない会社では、NA)
- 製造業の会社は、材料費、労務費、経費の全部の請求書をchすることができないと、売上原価が漏れる。人件費は、外注費は発生ベースで計上しないと意味がない。(なお、賃金手当は準変動費の固定費分という解釈で現金ベースで計上しても許容)
- 在庫がある会社では、
- 販管費は、概ね固定費なので、現金ベースで計上することが許容される。
- (営業外収益/営業外費用は、少額なので、現金ベースで「許してもらう」)
以上のハードルを解消するのは、会社が下資料を作成すれば、実現可能である。
理由
上では、いろいろ分析したが、これが一番、費用対効果が高い方法である。
当事務所の、「エクセル補助簿からの仕訳の自動生成」にもフィットする。
回り道をしたが、これで行く。
参考記事はこちら:
【基礎】締め後の売上高・仕入高の翌期での再振替仕訳はいつやるの?
http://alliancellp.net/yoshizawaacc.blog/page=85887
補足
強制はしない。より高いところでステップアップしたい場合に、的に。
話を持っていく際に、従来の期中現金ベースも、相応には合理的であったことは付言しておく。
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