2社で受注し、請求書(+入金)は当社が合算で作成した場合の課税売上は?
問題の所在
例えば、
「当社は設計業で、規模が大きい受注を受け、同業のアライアンス関係にあるA社と当社とで共同で受注し、取り分は、当社が60、A社が40とし、業務が完了し、請求書上は当社名で100で請求し、同額が当社の口座に入金され、うち40を当社からA社へ振り込んだ」場合、
- 当社の売上は100、外注費40
- 当社の売上は60、借受金a/cでプラス40(→借受金a/cでマイナス40)
のいずれが考えられるが、特に、消費税法上、簡易課税を採用している場合には、2.の方が有利となるので、こちらを採れないか?
結論
2.は採れない。
理由
請求書の書き方が上の場合でカネの動きも同様であれば、無理。
「実態を見て」という希望であろうが、当社の意識はアライアンスかもしれないが、第三者からみたら、A社は下請け。
このケースで売上を60で計上するのがOKだと、世の中で、本当に外注を使用していも、売上は差額で計上していいことになり、不当である。
補足
敢えて似た論点で、専門書で開設されている論点としては、建設工事のJVがある。
そもそもJVの場合には、「共同企業体」という、(上の場合の当社やA社とは異なる、独立の)別会社を作るので、そこから按分された金額で売上計上する(上の金額例でいうと、当社60)のは、当然に認められる。
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