【2025/8/13修正】B様用)個人事業主の時代の車両(ローン残債有り)を法人へ売却した際に、負債金額を敢えて個人のローン残債にする場合に、どのように調整する?
問題の所在
以下の記事で、ローン残債が残っている個人所有の車輛を、法人の帳簿に計上する際には、
減価償却計算をした後の簿価を時価(以下で100円とする)として売却することを確認した:
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この取引には、別途、ローンの残債があり、それを110円とすると、
・理論上は、ローン残債110円はあくまで個人のことなので、会社の帳簿上は気にする必要がない。会社としては取得価額100円の債務を認識しておけば足りる。
・他方で、帳簿管理上は、このローン残高110円の減少が見えた方が、ローン返済表との一致ができて検証しやすいし、オーナーにとってもわかりやすいと思う。
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この両者を両立する術は?
結論
・ローン残債の金額を計上する
・取得価額との差額の調整は、以下の科目で仕訳する:
1)取得時
(借)車輌 100 (貸)役員借入金(債務)100
2)ローン残高との調整
(借)役員借入金(債務) 100 (貸)役員借入金(アルファードローン)110
(借)役員借入金(債務(α差額) 10
3)毎月のローン返済
(借)役員借入金(アルファードローン) 5 (貸)個人の普通預金 5
4)ローン完済時に、役員借入金(債務(α差額)a/cをゼロにする。
(借)役員借入金(アルファードローン) 5 (貸)個人の普通預金 5
(借)役員借入金(債務) 10 (貸)役員借入金(債務(α差額)10
理由
「2)ローン残高との調整」のときに、役員借入金(アルファードローン)110 と、役員借入金(債務) 10 とが両建てになっている。
なお、役員借入金(債務(α差額)a/cは、単に 役員借入金(債務)a/cでもいい気もするが、、、、くどいくらいにわかりやすいほうがいいと判断した。
補足
絶対に、長期未払金(アルファード)a/cは使わない!
使いたいと言われたら、名義を変えてもらう。
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