G様用)労働保険の仕訳を期中、立替金a/cで丁寧に仕訳している場合の期末仕訳は?▼工事中

問題の所在

6月決算の会社で、以下の記事にある仕訳②の場合、6月中の納付仕訳を検討したときの備忘メモ。

労働保険の厳密な仕訳は?

なお、前提は以下:

(1)別途、決算整理仕訳はせず、この6月中の支給時の仕訳で確定させる。

(2)前期末と当期には以下の仕訳。なお()は補助科目:

前期末の6月中に、労働保険の納付(確定+概算)時に以下の仕訳(雇用保険関連のみ表示)

 1)(借)法定福利費(雇用保険)70 (貸)普通預金       70
★金額は単純に納付額。その内訳は、労災分と雇用保険分の合算ベースで、{「翌期の概算払分」±「当期の、前年納付済の概算額と、確定額との差額」+一般拠出金}
 2)(借)預り金(雇用保険)  10 (貸)立替金(雇用保険)  10
★預り金(雇用保険)a/cの期末残高をゼロ円へ
 3)(借)立替金(雇用保険)  20 (貸)法定福利費(雇用保険)10
★3)の金額は、「2)と3)の結果、立替金(雇用保険)a/cの期末残高が、雇用保険だけ概算払の金額になる」ように逆算したもの。

毎月20日の従業員の給与支給時に以下の仕訳(雇用保険関連のみ表示)

(借)未払費用  15 (貸)・・・・      9
立替金(雇用保険) 30 (貸)立替金(雇用保険)1
 ★雇用保険の会社負担分は、毎月の分は未計上!
なぜなら、前年末の6月中に、概算で1年分、納付計上済のため。 ★毎月、計上される法定福利費は、法定福利費(社会保険)a/cのみ。

 

結論

以下の仕訳。()は当社の補助科目:

(借)法定福利費  100 (貸)普通預金 100 ★金額は単純に納付額。その内訳は、{「翌期の概算払分」±「当期の、前年納付済の概算額と、確定額との差額」+一般拠出金}

(借)立替金(雇用保険) 30 (貸) ★上述の通り、会社負担分は気にせず、従業員から天引きする分だけに注目する。

(借)

なお、参考までに、前期は以下の仕分け

(借)法定福利費  100

(借)

(借)

 

理由

 

補足

なお、毎月の給与の天引き分のうち、雇用保険分の科目を、「立替金a/c」で統一する理由は、以下の①②です:

① 雇用保険の計算が、
当年分概算納付+確定分との差額を翌年の概算にオン、
という、期間帰属がややズレる計算ロジックである以上、
従来の立替金a/cで処理しても、預り金a/cへ変更しても、どちらにしても、若干、差額が生じる可能性があると考えられ、
であるならば、処理の継続性を重視し、立替金a/cを使用するのがベターと考えること、

② 実務感として、途中入社の有無に関係なく立替金a/cをつかうため