バーチャルオフィスの賃借料の仕訳の科目は地代家賃a/cではないの?

問題の所在

いわゆるバーチャルオフィスの賃料の仕訳の科目を、地代家賃a/cと思ったが、念のためググってみたら違っていたので、備忘メモ。

 

結論

① 住所貸しだけの場合 → 支払手数料a/c

② 住所貸しだけではなく事務所としてもつかえるレンタルシェアオフィス、コーワーキングスペースもあわせて利用している場合 → 地代家賃a/c

★なお上の①の場合には、勘定科目内訳書の「地代家賃等の内訳明細書」には記載しないことになる。

 

理由

ググると、科目が支払手数料a/cが妥当とだけ解説している記事が多いが、以下の記事は地代家賃a/cを使うケースにも付言しており、参考になる:

① 【専門家監修】バーチャルオフィスに関する費用の勘定科目はなに?

https://www.gmo-office.com/blog/business/virtualoffice_account/

(以下、一部抜粋)

バーチャルオフィスの利用料金

まずバーチャルオフィスサービスの基本料金は支払手数料として計上するのが一般的です。

電話代行サービスなどのオプションサービスを合わせて利用している場合には外注費を使うこともできますが、どちらの勘定科目を使っても税金はかわりません。
そのためまとめて支払手数料することをおすすめします。(バーチャルオフィス事業者でも領収書が一つになっている場合がありますがあえてわける必要はありません)

一度支払手数料で会計処理をした場合は、継続して支払手数料で仕訳するようにしましょう。

バーチャルオフィス基本料金以外のサービス

バーチャルオフィスでは、住所貸しだけでなく郵便転送や電話代行サービス、会議室レンタルなどさまざまなオプションサービスがあります。

バーチャルオフィスでよくあるオプションサービスで使われる勘定科目は以下のとおりです。

郵便転送・電話代行:通信費
時間貸し会議室:会議費
印鑑等の事業で使用するこまかな物品購入:雑費 (20万円を超えると固定資産となる可能性があり、その場合減価償却という手続きで費用化します)

バーチャルオフィスで使う勘定科目まとめ
  • バーチャルオフィス基本料金 → 支払手数料
  • 郵便転送・電話代行 → 通信費
  • 時間貸しの会議室 → 会議費
  • 印鑑等の事業で使用するこまかな物品購入 → 雑費
  • 会社設立、法人登記代行 → 支払手数料

 

レンタルオフィス、シェアオフィス等の物理的なオフィスを借りている場合

住所貸しだけではなく事務所としてもつかえるレンタルシェアオフィス、コーワーキングスペースもあわせて利用している場合は異なります。

その場合は事務所を実際に借りる経費となるため賃貸料地代家賃とするのが一般的です。

地代家賃は土地や建物などを借りる場合、賃貸料は物品(車両や機械、事務用品のリース等)をレンタルする場合に使用します。

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補足

なお上の結論のメルクマールは契約書の書きぶりになり、会議室の料金の扱い次第で上の①②と整合すると解する:

・会議室の料金が月次料金に含まれていない
⇔ 「① 住所貸しだけの場合 → 支払手数料a/c」

・会議室の料金が月次料金に含まれている
⇔ 「② 住所貸しだけではなく事務所としてもつかえるレンタルシェアオフィス、コーワーキングスペースもあわせて利用している場合 → 地代家賃a/c」