コツシリーズ)TOEICのリスニングで高得点をgetする解き方と、そのための勉強法は?
問題の所在
今もTOEICはメジャーな試験のようで、本屋の店頭には、多様な書籍が並んでいる。
ここでは、リスニングに絞って記述する。
結論
単純。王道。
「問題文を聞いて、聞き終わったら選択肢を順に見て、正解と判断した肢をマークする」
★要するに、後述の、「選択肢を先に見て、問題文を聞き、正解と判断した肢をマークする、という方法は、最終的に高得点をgetしたいならば、止めた方が良い」が主旨。
理由
以下の通り。なお以下で「600点」「900点」とは、リスニングとリーディングの合計、総得点をさす:
・「600点コース目標」とうたう参考書の中には、「問題文が読まれる前に、最初に解答の選択肢3つを流し読みしておいてから、問題文を聞いて、正解の肢を判断するとよい」と解説してあるものがある。
(一部の900点越えを目標にする参考書の中にも、同様のことを推奨しているものがある)
実は、私もこれをやっていたが、この方法だと「最高点が600点でいい人は採用しても良いが、「最終的には高得点を目標にしている人」には有害な方法になる:
・リスニングの問題は、最初の数問くらいは優しいのだが、途中、急に難易度が上がり、振り落とされ、リズムが狂い、崩壊する。
・また、そもそも、内容の異なる選択肢の英文を、問題文が聞こえてくる前の短時間内にそのようなスピードで黙読し切ることが難しい。→後半にリズムが狂い、崩壊する。
・こういうと「単語だけでも事前に見ていると、解くうえで有利」という方がいるかもしれないが、見た単語が聞こえた選択肢が正解なのは、600点レベルの市販の問題集か、本番の最初の数問だけである。
中盤から後半では、ひっかけ問題で、逆に、問題文の中で聞こえてきた単語で間違えの肢が作られていることもある。
・また、そもそも、頭の使い方、物事の聞き方として、「頭の中に3つを同時に思い浮かべながら、聞こえてくる内容と、そのうち1つをマッチングさせる」なんて、芸当自体が難しいし、そもそも普段にそんな聞き方をすることは稀である。
普段は、「聞いて→その内容を頭にリテンションしながら、選択肢を1つ1つ見ていき、○×を判断していく」という一方通行の聞き方をしているハズで、それが自然である。
600点狙いの人なら「設問10問のうち6問○ならいい」のであろうが、900点を目標にする場合、最後の数問で次第に崩壊する。
・つまり、この方法の致命的な欠点は、以上のように、この方法ゆえに作問者のトラップに確実に引っかかってしまうため、数問、確実に不正解になり、減点法的に、必ず900点に到達しないことである。
★なお、600点をとる蓋然性がある方法としては有用であろう。あくまで「900点、高得点を取るための方法として不適当」と言っている。
以上のように言うと、
疑問1:
「でも有名なTOEICの専門学校で、上の「」の方法を推奨していて、実際、900点以上をgetしている人がたくさん出ている」
という反論がある。それに対する私見の反証は以下:
・そのような人は、そもそも頭が良く、仮に私が勧めている方法でも900点超えをされたと推察する。
・たまたま、その人にマッチしただけ。
・体験談の大半は、媒体の太鼓持ちである。つまり100%真実を語っている保証はない(これ以上は自粛)。
・以上と同じことは、TOEIC高得点講師の著作の宣伝文句としても同様である。TOEIC講師の著作の目的は安価な著作権収入ではなく研修受注であるため、何がしかの方法論、メソドロジーをアピールしたいという動機がある。
疑問2:
「だって、900点をとる実力がないから、上の解法をやっているんだ!」
とコメントされる方もいるかもしれないが、、、、だから、そのような実力を付ける、TOEICの勉強をすればよい。
具体的には、リテンションを鍛える、過去問(=公式問題集)で練習する、これに尽きるが、
→ その手段として、英語の、単語、熟語、フレーズを、「反応できるようにしておく」
→ その手段として、過去問をやって、似たトピックを仕入れておく
がベターであろう。
▼
なお理屈での検証は未了であるが、個人的にTOEICのリスニングのスコアが420前後から450前後にアップした際に集中的に取り組んだ勉強法があり、それは、TOEICの公式問題集と並行して以下の本を勉強したことである:
「なぜ、英作文?」「中学校2年生クラスでは?」と思うかもしれないが、「英語で考え英語で答える」疑似体験の練習が必要と思い取り組んだことを、申し添えます。
★ちなみに、正直、当時、きれいに瞬間英作文は作れなかった。それでも、「英語で考え英語で答える」練習にはなったと思っている。
補足
なお、英語学習では、「リテンション」という用語があるのでわかりやすいが、他の、公認会計士試験やシステム監査技術者試験でも、「リテンション的に学習すること」は、ものすごく大事。
例えば、「本をカフェでコーヒーを飲みながら、肩肘ついて、ノートにメモなんてしながらダラダラ読む」ような学習は「その最中は集中している、脳を使っている」とおもっているかもしれないが、私自身の経験上、時間の無駄だったと感じる。
たとえば、「本を声に出して読む」ことが学習上、推奨されるが、これは結果的に、「そのスピードで、内容を目から頭に入れ、理解して、先を頭に入れ、理解して、、、、」を繰り返すことになる。これは英語学習のリテンションそのものである。(決して、音響云々の効果ではない。)
声に出して読むスピードで内容が分からないものは、理解しているようで理解していない、換言すると再現できるほどに記憶・理解できていない。だから「声に出して読む」というのは、理にかなっている。
また、例えば、「電車で立ったまま読む」のも、座って肘をついてダラダラ読むよりはベターであろう。
■