提出期限前に税理士署名無しの申告書を提出していたが、その提出期限後に、税理士署名付の申告書を提出した場合、どちらが有効?

問題の所在

表題の件が、分かりにくいため、補足すると、3月決算の法人の場合に、消費税の確定申告書を、

  • 5/31(=提出期限前)に、税理士の署名なしの確定申告書を提出し(以下「当初申告」という)、
  • 6/2(=提出期限後)に、当初申告に税理士の署名を追加しただけの確定申告書を提出したときに(以下「期限後申告」という)、

期限後申告は、「有効」(=当初申告と差替え)、「延滞税が発生して有効」、「無効」のいずれか?

なお、税金の金額は期限後申告でも不変であることが前提である。

実務上、税理士に署名させることに意義があるケースがあるため(例 上場会社の顧問税理士など)、問題となる。

 

結論

後のものは無効。(前の者が有効)

税務署に電話して、確認した。

おそらくこの考え方は、法人税等、他の税目も同様と考える。

 

理由

税額が変わらないため。

 

補足

当初の目的を達成するために、「新型コロナの影響で、申告期限自体を6月以降に延期し、税理士に署名させたものを提出する」ことを企図される向きもあるかもしれない。

しかし、この点も電話で聞いてみたところ、「消費税の計算を、その税理士が関与しないとできないといった事情が必要になる」とのコメントであった。

ごもっとも。