当事務所用)社会保険関係の届を、税理士が自己の名で業務としては提出できないことを解説している記事は?

問題の所在

会社、法人での毎年のバックオフィス作業には、税金関係の作業の他に、社会保険関係があります。

お客様側からみれば、「税金も給与計算も社会保険も、ぜんぶ、顧問税理士がやってくれるもの」と思われるかもしれませんが、、、、実は士業ごとの職域があり、社会保険関係の仕事は、税理士の資格では、やってはいけないことになっています。

 

結論

ですので、お客様の側では、以下のいずれかの対応をお願い致します:

1)自社で作成し提出する。

税理士は書き方を教えることはギリギリ許容のため、徐々にパターンをご理解いただき、設立後3年前後以降は自社で作成して提出する。

2)別途、社労士(=社会保険労務士)と顧問契約などをする。

どうしても丸投げしたい場合には、その旨、お声がけください。当事務所の提携先の社労士(=社会保険労務士)をご紹介します。

 

理由

税理士、公認会計士、社会保険労務士について詳細に解説されている記事は以下。

なお特に税理士について付言すると以下の通り:
・法律的には、「社会保険業務は、税務に付随するものは可能」となっているが、
・実質的には、「税理士又は税理士法人が行う付随業務の範囲に関する確認書(平成14年6月6日)」で、できなくなった。

 

公認会計士・税理士の行う社会保険事務と社労士会・税理士会の合意

公認会計士・税理士の行う社会保険事務と社労士会・税理士会の合意

(以下、一部抜粋)

公認会計士は、公認会計士法第2条2項に規定する業務に付随して行う場合には社会保険労務士法第2条に掲げる事務を業として行うことが可能です。
税理士は、税理士又は税理士法人が行う税理士法 第二条第一項 に規定する業務に付随して行う場合には社会保険労務士法第2条に掲げる事務を業として行うことが可能です。

社会保険労務士法施行令が例外としている業務は
公認会計士が     「いわゆる財務に関するコンサルティング業務(2項業務)」
に付随する社会保険事務としていることに対し
税理士は、      「税務代理・税務書類の作成・税務相談」
(財務書類の作成、会計帳簿の記帳の代行その他財務に関する事務(2項業務)が含まれない)
に付随する社会保険事務とされているということとなり、法文の定義の仕方として、幅広い業務が想定される公認会計士の2項業務に対し、税理士が税務業務に限定されているされているところがポイントです。

平成14年に全国社会保険労務士会連合会及び日本税理士会連合会が、国税庁と厚生労働省の立会いのもと税理士又は税理士法人が行う付随業務の範囲に関する確認書を締結した結果、

税理士及び税理士法人は、労働社会保険諸法令に基づく申請書等の労働社会保険官公署等への提出をすることができないこととなりました。
また、税理士及び税理士法人が行える付随業務としての社会保険労務士業務の範囲が、「租税債務の確定に必要な事務」の範囲内に限るということで明確にされました。

一方で、社会保険労務士は、年末調整に関する事務を行えなくなりました。
(年末調整事務が、税理士法第2条第1項に規定する業務に該当することが確認された)

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補足

社会保険の業務は、税理士の資格では、「無料でやる」ことさえも禁止されています。

(ですので、当事務所の顧問契約書中にも、社会保険関連のことは一切、記載しておりません。)

なお、社会保険では、給付の申請等もあるため、会社経営をされる立場であれば最低限のことを理解しておくことは有益と考えます。