相続税本(実務論点本)

1.問題の所在

使える本は多々あり、助けられていますが、本当に助かるレベルの本の紹介。

 

約10年前からの相続税バブルが続く昨今、税理士向けの専門書も多数、出版されているし、目立たないが有料のセミナーも盛況のようである。

相続税もまた他の税目と同様に、広範囲かつ奥深いので、1冊ではとても足りないが、一通りの論点は把握しておく必要がある。

 

2.結論

実例でわかる 相続に強い税理士になるための教科書 単行本 – 2013/2/28 ★現在は第2

・阿藤芳明 (著)

・税務経理協会

 

理由

他書と比較して優れている点は以下のとおり:

1.薄い本であるが、申告上ブチ当たる実務的な論点がてんこ盛りである。相続税申告を2つほど経験した後に読み直すと、とても理解が深まる。このタイプの本の中では白眉である。

2.実務的な論点への回答が開業税理士の立場からのものなのでたいへん助かる (例 未分割の相続での不動産収入の申告者)

3.後発の副読本は、こちらの本よりもやや周辺的な話も交えているが、頭の整理によい。いずれも簡潔でわかりやすい文体である。

 

4.補足

初読や、相続税申告の経験値がない税理士では、論点に気づかずにサラッと読んでしまうと思う。

アマゾンの書評では、少数意見で若干、否定的なコメントが散見されるが、このサイズを考えていない発言 (^o^)