L様用)キャッシュ・フロー計算書の「法人税等の支払額」に、繰延税金資産a/cやら法人税等調整額a/c等をカウントしないことの根拠は?
問題の所在
引継ぎ案件で、キャッシュ・フロー計算書の書式エクセルに以下のコメントがあった:
↓
要は、「法人税等の支払額に、繰延税金資産a/c等を含めて調整する」と言っている。
私見では、そうではなく、狭義の意味で、法人税等の支払額だけを集計するはずと理解していたが、、、
結論
(集計方法は多様だが)要は、私見の通り。
理由
参考となる弥生の記事は以下:
設例で解説 「キャッシュ・フロー計算書」 第2回:営業活動によるキャッシュ・フロー(2)
https://www.ey.com/ja_jp/corporate-accounting/commentary/cash-flow/commentary-cash-flow-2015-11-19
(以下、一部抜粋)
2. 法人税等の表示区分
【ポイント】
- 法人税等は、営業損益計算の対象ではなく、かつ、投資活動および財務活動以外の取引によるキャッシュ・フローであるため、「営業活動によるキャッシュ・フロー」区分の小計欄の下に記載します。
- 損益計算書に計上されている「法人税等」に、未払法人税等の期首残高と期末残高の調整を行って、「法人税等の支払額」を算定します。
【設例3】
(前提条件)
法人税等は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」区分の小計欄の下に記載します。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」の小計欄は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」のうち、営業損益計算の対象となった取引に係るキャッシュ・フローの合計額を意味します。そのため、営業損益計算の対象ではなく、かつ、投資活動および財務活動以外の取引によるキャッシュ・フローである法人税等は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」区分の小計欄の下に記載します。
法人税等は事業年度終了後に提出する税務申告により金額が確定することになるため、当期に発生した法人税等の支払いは、中間納付分を除いて翌期に行われることとなります。損益計算書では、その期に発生した法人税等が計上される一方で、キャッシュ・フロー計算書ではその期に実際に支払われた法人税等が計上されるため、損益計算書とキャッシュ・フロー計算書では計上される金額が異なることになります。なお、損益計算書およびキャッシュ・フロー計算書上の法人税等には利益に連動する税金のみが計上されますので、利益に連動しない事業税の外形標準課税部分(付加価値割、資本割)の支払額は含まれません。従って、未払法人税等に含まれている外形標準課税部分については、キャッシュ・フロー計算書上の法人税等の算出に際しては控除することに留意が必要です。
※1 間接法は税引前当期純利益からスタートするため、損益計算書に計上されている法人税等800を小計欄より上で調整する必要はありません。
※2 小計欄の下では実際にその期に支払われた法人税等1,000を計上します。損益計算書上の法人税等をキャッシュ・フロー計算書上の金額に修正する具体的な調整方法としては、損益計算書に計上されている法人税等800(※1)に、未払法人税等の期首残高(+500)と期末残高(△300)の調整を行って、法人税等の支払額1,000(800+500-300)を算定します。
(仕訳イメージ)
<法人税等の支払>
補足
当社は非上場企業なので、一般論としてのグループのローカルルール等があれば尊重はするが、
法人税等の支払額に、繰延税金資産a/c等を含めて調整する
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