当事務所用)士業の個人事業主と法人成りの会社の会計 ②個人と法人との間の利益率はどの水準?

問題の所在

下の記事の派生論点で、個人事業主から見て、経費のメインは、会社への外注費をいくらにするかが課題となる。

当事務所用)士業の個人事業主と法人成りの会社の会計 ①個人の売上は全て個人事業主の会計に計上してOK?その場合も固有費は各々で計上しても可?

課税当局の立場で考えると、(利益率は大きめなら是認だが)低すぎると損金計上過大とみなされるリスクがあるので、

・利益率が低すぎない

・事実認定ではあるが、なにかしらの説明根拠があると安心

・ポイントは、外注先である会社が稼働の実態があること。

の視点。

 

結論

利益率は20%とする。

 

理由

以下の理屈:

・事例1で、引継ぎ案件で、某士業の事例で、過去に利益率が20%であった。
★この事例では、補助者は奥様のみでその給与が月10万円。

・事例2で、引継ぎ案件で、電気設計+不動産賃貸業の某電気設計師の事例で。過去に利益率が15%であった。
★この事例では、補助者はパート主婦のみでその給与が月8万円前後。

・以上から、スタート地点として、利益率15%から20%はok。ではそれ以上、利益率を下げられるか(経理率を上げられるか)が問題となる。

・今回の事例では、従業員は正社員である妻なので、毎日従業していること、支払いコストたる給与がやや高いこと、仕訳インポートの下処理や、役員報酬のみの給与計算を担当していること、等の緩和要因はあるが、さてその増分が利益率を5%押し下げるほどのものかといわれると、難しい。

・利益率20%でも十分。所得控除があることを考えると、意外に利益率20%くらいで、ちょうどいい?

 

補足

上の検討の際に、有名な、=====以下の相続対策の不動産管理会社スキームを流用することを思案したが、こちらだと利益率が低くすることは課税当局からクレームにならないので、うまくフィットしないので、止めた:

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①管理受託方式:家賃収入は従前と同じ個人口座へ入金→利益率は4%から6%。

②サブリース方式:家賃収入は会社口座へ入金→利益率は10%から15%。

③不動産保有方式:上の②に加え、少なくとも建物を会社へ移動→会社で全額、売上計上(★利益率云々は生じない)

★用語は以下のリンク先を参照:

https://maruishi-tax.jp/column/column014/

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