法人成りで従来、社会保険未加入の者が、年金事務所から加入通知書が来たときの対応は?

問題の所在

以下の事例から得られる知見の備忘メモ:

 

【事例】

・現在、満73才。電子配線工事業。現役。

・昭和40年代にいわゆる法人成りされ、当時の税理士から「社会保険は損、このまま国保の方がよい」という助言をうけ、ずっと国保。★当時、このような指導が結構行われたよう:

・平成の終わり頃から、強制加入の通知が頻繁にくるようになったが、

・いまさら加入しても年金の受給期間が足りない、

・過去の未納分を遡及して請求されるリスクも有る、

ので払っても無駄払いのため、無視し続けてきた。

・通知の文言がエスカレートしてきた。同業者の中にはこの督促が嫌で、邦人を解散し個人事業主に戻る者も現れているそう。

・家族は妻だが、アパート経営収入があり、妻は扶養家族ではない。

・今般、以下の来所通知書が来て、私どもの知人の社労士にtelで相談したら、「職権で強制加入させられるので、とにかく対応したほうがよい(=訪問したほうがよい)と助言され、出頭。

 

出頭してやり取りした結果は以下のとおり:

・まず、年金は、「厚生年金保険は、70才を過ぎているので、お支払いただかなくて結構です」

★年金債務の時効は2年間と言われているが、、、、遡及支払なし。

・次に、健康保険は、「速やかに、国民健康保険から健康保険へ切り替えてください」

★保険債務の時効は2年間と言われているが、、、、遡及支払なし。

★口頭で、役員報酬を毎月30万円にしている旨を伝えたら、「従来の国保より、約半額程度で済みますね」と言われた。

 

結論

法人成りで、従来、国保の方にとって、得られる知見は以下:

・70才超になったら(注)、さっさと年金事務所に言って、社保へ切り替えるべし。

(注)都市伝説の「年金債務の時効は2年間」が生きている可能性はある。上の事例では、満73才だったので、この都市伝説が生きていても大丈夫だったが。

 

理由

特記事項なし

 

補足

「社保に切り替える際に、過去の未払債務は遡及請求しない」ことを明言すれば、もっと加入者が増える気がするが、、、それは実は現場の運用なのかな??