当事務所用)税務署への法人税確定申告書と添付資料(+消費税確定申告書)の提出に際し、前者をJDL IBEXクラウド組曲Majorの電子申告システム、後者を紙で提出する場合の段取りは(特に、前者と後者を紐づける送付書について)?

問題の所在

まず、

「税務ソフトをJDL IBEXクラウド組曲Major を使用し、会計ソフトを弥生会計AEを使用している場合」

には、少なくとも、①決算書、②消費税等確定申告書、は税務電子申告ソフトから送信できない(注)

(注)決算書は、XBRL形式でデータは吐き出せるが、e-tax(インストール版)に組み込んで何度送信しても、送信エラー。
そして、勘定科目内訳明細書と法人事業概況説明書は、JDL IBEXクラウド組曲Major の同ソフトに入力し直せば電子申告可能ではあるが、入力し直すくらいなら、弥生会計AEで印刷したものを提出した方が手間が少ない。

ゆえに、「法人税等の確定申告書」と「添付資料」の提出は、必然的に、

  • 前者 →  JDL IBEXクラウド組曲Major電子申告ソフトで、
  • 後者 → 紙で、

と泣き別れで提出することになる。

この場合、前者と後者を紐づける必要はないの?

★たとえば、所得税の場合には、「申告書等送信票(兼送付書)」がある。以下の記事参照:

電子的に提出できない添付書類は、どのように提出することになるのですか。

https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/yokuaru04/14.htm

結論

以下の通り(2021/11/27 修正)

1.先に電子申告する際

★以下、ともに、JDL IBEXクラウド組曲Major 電子申告システムの「データ作成」のところで(=署名の前で)

メール添付書類(例 イメージファイル)がある場合
(例えば、欠損金の繰戻還付がある場合)

→ 国税の「電子申告及び申請・届出による添付書類送付書」の添付資料欄に、既に「欠損金の繰戻還付」と記載済で、その下に、
「決算書、勘定科目内訳明細書、法人事業概況説明書、消費税等確定申告書は別途郵送」と追記する。

(注)消費税等確定申告書 は3月決算で6月に法人税等申告書を提出する会社では、外し、先行して郵送!

メール添付書類(例 イメージファイル)がない場合

→ 画面中央の「送付書」をクリックすると、カラの、
国税の「電子申告及び申請・届出による添付書類送付書」
  がポップアップされる

→ 入力/追加 → 中段の「添付書類名」欄に、
 「決算書、勘定科目内訳明細書、法人事業概況説明書、消費税等確定申告書は別途郵送」と追記する。

 

2.後日に郵送する際:

上の、1.で法人税(国税)を送信した時のメール詳細をペラで印刷して、郵送物に同封する。

※某税務署の総合受付に紙分を提出した時に質問したら、そのようにご回答

 

理由

付言すると、上の事前(=1.先に電子申告する際)は論理的にはオカシイが、税務署側に「添付書類が漏れているかも、足りない」と心配させてしまうよりはマシであろう。

 

補足

弥生会計では、財務諸表を、e-tax(インストール版)に取り込めるXBRL形式で出力できる機能はあるが、何度かトライしてみたが、できなかった。

他の税理士にとっても同様だと思うので、実務上は、前者と後者を泣き別れで提出していることは多いとは思う。

この論点は、税務判断ではないので税務署に聞いていいと勝手に考えて、某税務署の管理運営課に電話で聞いてみたら、上の結論のような回答であった。

なお、電話する前は、「申告書だけでも電子申告に対応するのだから、電子申告の実績にカウントされるのであろうから、ハイブリッド提出でも好意的に受け取ってくれるのでは」と思っていて、電話の最後にリップサービスで、「今後は100%電子申告で提出するよう対応を順次進めていきます」と申したら、「添付書類が来ないとこちらも作業ができないので、全部、電子申告でお願いします」と言われてしまった。

真意は図りかねるが、(会社名で検索する手段はソコソコ使えるのであろうが)手作業で紐付けて、紙が到着するまでは着手できない、ということは、紙100%か電子申告100%が大事で、両社を併用するハイブリッド提出は税務署現場的には好まれないのかなーと思った。

なお、ググると、下のページがヒットするが、ここでいう申告書等送信票(兼送付書)は、確定申告書作成コーナーを利用した、所得税等の話。法人税等では同様の仕組みはない。

 

https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/hojin/10.htm

 法人税申告をe-Taxを利用して行う場合に、財務諸表等の書類について書面で提出することはできますか。

 財務諸表や勘定科目内訳明細書等の書類について書面で提出することは可能です。
なお、その際には申告書等送信票(兼送付書)とともに提出してください。(以下は大法人向けの記事ゆえ略)

https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/yokuaru04/14.htm

 

 電子的に提出できない添付書類は、どのように提出することになるのですか。

 申告等データの送信後に利用者の方のメッセージボックスにご利用になられた手続の受付結果の通知が格納されますので、「申告書等送信票(兼送付書)」を印刷の上、添付書類と共に所轄の税務署に提出していただくことになります。

なお、JDL IBEXクラウド組曲Major のリリース記事による電子申告システムの以下の操作は、イメージデータに限定した話なので無視: