【2022/8/18ニュアンス修正】お中元、お歳暮の配送料の科目は交際費a/c?
問題の所在
お歳暮、お中元の仕訳の際、本体が交際費a/cであることに異論はないが、その配送料が別建ての場合、配送料部分の科目が問題となる。
1.配送料を「交際費a/c」とする根拠
- 会計上、「取得原価=購入代価+付随費用」という公式があり、この場合、購入代価=お中元本体の価額、付随費用=配送料、になるので、それに従えば、本体部分が交際費a/cならば、配送料部分も交際費a/cになる(旅費交通費a/cは不適当となる)。
- 「配送料が込み」のケースでは通常、全額を接待交際費a/cで処理する(=わざわざ分離しない)ので、配送料が別の場合もこれと平仄を合わせて交際費a/cがベターと考える。
2.配送料を「交際費a/c」ではなく「旅費交通費」でよいとする根拠
- 税法(法人税)上の見地からは、いわゆる中小企業では、交際費の枠が措置法の更新更新で、800万円まで全額損金に算入できるので、交際費a/cで処理しようが旅費交通費a/cで処理しようが、法人税上はいずれも損金算入されるため、有利不利(損得)はない(、、、気ももする)
当事務所では、仕訳の作成を仕訳インポートでやっているが、過去の設定から、上のような配送料が、旅費交通費a/cで計上されてしまうことが多い。気づけば修正するが気づけないこともあり得る。。。。ので、旅費交通費a/cも許容なら助かるが、、、、
結論
以下の通り:
- 交際費の無税枠800万円を超えない会社(圧倒的にこの場合)→ 旅費交通費a/c「でも可」
(理由)税金計算、損益計算上、影響がないため、省略化
- グループ会社の場合 → 接待交際費a/c。
(理由)対会社への税金計算、損益計算上、影響がないため、省略化
理由
法人税法上は、以下の国税庁HPの、「贈答その他これらに類する行為のために支出する費用」とあるが、贈り物を届けるために支出した費用、送料なので、交際費になる。(ただし800万円までは無税:筆者追記)
交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出する費用をいいます。(租税特別措置法第61条の4第4項)
また、参考記事は以下:
送料や交通費が交際費になる?<3分で読める税金の話>
補足
なお、例えば下のブログのように「接待交際費a/cでも旅費交通費a/cでも可」と画一的に解説している記事もあるが、信ぴょう性がイマイチ:
経理必見【お中元・お歳暮】の仕訳勘定科目は?送料や商品券の場合も
https://nadesico-magazine.jp/ochugen-oseibo-account/#i-3
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