m様用)QYLD グローバルX NASDAQ 100 • カバード・コールETFの分配金で、国外源泉所得税が控除されない回の受取額の仕訳は?
問題の所在
以下の事例:
・お客様が、「グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF」を購入された。
・みずほ銀行から「分配金のお知らせ」を毎月、受領する。通常は、国外源泉所得税+国内源泉所得税が控除されるため、以下の仕訳になる。
(借)普通預金 84,685(貸)受取配当金 100,000
(借)法人税等(=国外源泉所得税分) 10,000
(借)法人税等(=国内源泉所得税分) 15,315
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しかし、数ヶ月に1度の「分配金のお知らせ」の中に、(国内源泉所得税は控除されるが)国外源泉所得税が控除されない(空欄、ゼロ円)のものがある!
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この点に関し、例えばREATの場合には、配当とは別に特別分配金があり、それは元本払戻金と解釈され、以下の仕訳のように、貸方の科目は受取配当金a/cではなく、投資有価証券a/cになる:
(借)普通預金 84,685(貸)投資有価証券 100,000
(借)法人税等(=国内源泉所得税分) 15,315
しかし他方で、高配当ETFの場合には、入口で、特別分配金がない、という解説もある。
★以下の記事が参考になる:
高配当ETFってどう?―メリットとデメリットを考えてみます
https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/kihon/kihon38
(以下、一部抜粋)
普通分配金のみ=元本払戻金(特別分配金)がない
ETFの分配原資は投資対象株式から受け取った配当金が主で、非上場投資信託のような元本払戻金(特別分配金)がありません。よって自分の投資した元本がいつの間にか戻ってくるということが避けられることになります。これは高配当ETFも同じです。
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結局、この場合、どのような仕訳になるのか?
(ググっても、個人投資家の場合、国内ETFの場合等ばかりヒットして、参考にならない!)
(丸善オアゾで、金融・税務コーナーを、片っ端から立ち読みで調べたが( m(_ _)m )、まったく解説がない!)
結論
(特別分配金=元本払戻金 ではなく)受取配当でOK! つまり仕訳は以下になる:
(借)普通預金 84,685(貸)受取配当金 100,000
(借)法人税等(=国外源泉所得税分) 0
(借)法人税等(=国内源泉所得税分) 15,315
端的な理由は、
・QYLDは、(ETFでもなく、REATでもなく)ナスダック100指数の株式を購入し、対応する同一指数のコール・オプションを売却している。 ★ETFを購入しているのではなかった。。。。。m(_ _)m
・投資元本を原資に分配はしていないと明言している。
・受け取る分配金には、見かけ上、以下の3つに大別される:
① 通常の配当
QYLDについて言えば、いつもの毎月の利益配当のこと
② キャピタルゲイン分配金
QYLDについて言えば、変なネーミングだが、年度末の利益配当のこと
③ ROCによる還付金
QYLDについて言えば、上の①または②の一部が、たまたま米国のファンド会計上、ROCと判定されるケースのこと(つまり、実態はあくまで配当金であるということ)
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つまり、①②③とも全部、(特別分配金ではなく)配当金なため。
理由
まず、直接的に、グローバルXのhpを見に行く。
https://globalxetfs.co.jp/funds/qyld/
すると右列に動画解説が2本ある。そのうち中上級編の動画は以下:
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(以下、一部抜粋)
補足
なお、同じサイトの右列にある、下の初級編の動画も、この商品の理解を深める解説があり有用である:
(以下、一部抜粋)
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