【2025/6/15時点】当事務所用)amazonへの出店者の記帳代行で、弥生会計AEでの売上計上の仕訳の作成方法は?

問題の所在

アマゾンの出店者(いわゆるECサイト運営者)の顧問先様での記帳代行支援で、試行錯誤の結果、以下の妥協的な方針にしたので、その備忘メモ。

★なお以下の記事で紹介されている方法で実施したが、売掛金a/cの消込金額が不正確になるので断念した(ただし後述のとおり、販売手数料a/cの計上はこの知見を活用させていただいた)。

【超簡単】Amazon売上仕訳を弥生会計でする方法【出品者の1か月分の売上経理処理が10分で完了】

★また、大手クラウド会計ソフトの営業トークの「アマゾンのデータを取り込める」云々は、「ECサイトショップの売上経費データを仕訳化する」のではなく、アマゾンで購入した経費等データを仕訳化する」だけ。

 

結論

仮に、2月の仕訳は以下:

2023/2/28売掛金★19,128,156売上高9,128,1562023/02計上(アマゾン未回収分)
2023/2/28販売手数料★2964,729売上高964,7292023/02計上(アマゾン販売手数料分)

ポイントは、

★1の金額 は、

①12月決算の場合、期首の売掛金a/cは1月入金では消し込まず、

②期中は期中現金主義、

③期末は、翌期の1月(決算日から1か月後)の入金額とから、洗い替えで売掛金a/c計上。

★2の金額 は、以下の補足を参照。

 

理由

・アマゾンの出店者の売上計上は、アマゾンから提供されるデータ、レポート等に基づき仕訳を作成することになるが、
アマゾンの資料が示す売上、費用、税金の各金額は、通常の会計上の収益、費用とメッシュが異なる。換言すると、各々の内訳が入り繰っている。
ゆえに、アマゾンの資料から、会計上の売上、支出、税金を算出するのはかなり手間がかかる。

・上の記事を実践したところ、4か月目で、アマゾンの実際の入金がズレて不正確になった。

・当初は上の記事くらいであったが、今はこれ以外にも、アマゾンでの売上の計上の解説記事がネット上、増えてはいるが、、、、それらを最後まで読み切ると、結局、仮定が入っている。

→ 実は、どのような方法でも100%、正確ではない!ならば、「継続性を前提に、分かりやすい方法を選択し、継続的に適用する」方針を採用する。

・仮に税務調査等でこのアマゾンの売上について指摘されるとして、果たして税務署側でネットの解説が示唆している計算で再計算して当社の処理を否認するか? そもそも売上の期ズレ程度の差でしかないところを、貴重な調査時間のうち相当の時間を費やすか? おそらくしない (^^♪

・そこで以下の方針、いわゆる「入金ベース」で仕訳する。

・アマゾンからの入金額は、①正味受取額。これは会計的には、「②売掛金a/c ▲③支払手数料a/c」

・①は通帳でわかるため、ゆえに③を算出できれば、①=②▲③ ∴ ②=①+③、で算出できる、ということ。

・その③は、サマリーレポートの「支出」の一本 ★以下の補足を参照。

・なお①はタイムラグが有るため、12月決算であれば、1月中の通帳への入金額から求める。その通帳は2月冒頭に受領すると見込まれる。

なお、入金ベースだと以下の課題があるが、各々、対処可能と考える:

1)期中の損益管理が難しくなる

→ 当事務所のお客様はスクールでエクセルによる損益管理を実践されているので、会計上の数字を使っての損益管理はパスでもクレームはない (^^♪

2)期末の所得見込の計算が難しくなる

→ 売掛金の計上を期末洗い替えで行う。前期と当期の売掛金の差異が大きくなければ、発生ベースに近い売上計上額になる。

 

補足

★2の金額 ①期中②期末とも、以下の「サマリーレポート」の「支出」の金額

・上の記事の情報によれば、いわゆるサマリーレポートに記載されている販売手数料の金額は税込金額なので、そのまま仕訳金額に使える。

・またサマリーレポートの現物を見ると、好運にも、月初日から月末日の単位なので、(月次)決算にそのまま使える。

・なお、操作方法は以下の通り:

「Amazonセラーセントラル」へログイン
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