T様)衣装代53万円の仕訳を、衣装代a/cで全額を当期の費用(損金)に計上してはダメな理由は?
問題の所在
衣装+アルファで、PRADAの衣装53万円を仕訳する際の科目。
占い師のコスチューム(?)と主張できる、、、か?
結論
工具器具備品a/cの一択。
理由
以下のリスクがある:
1)事業関連性
贅沢品は事業関連性がない→①会社の費用(損金)ではない→②会社からの給与相当、と認定されるリスク
→ 事業関連性については、「占い師の衣装が、「男性演歌歌手のスーツのように見栄えするスーツを探すともう海外ブランドのものしかない」位のことが、目視で識別できる」のであれば、事業関連性はあると対抗できる蓋然性はある。
★ここでだめな場合には、仕訳の取消になる。
2)資産計上
取得価額が20万円以上のものは、一時の費用(損金)ではなく、固定資産又は繰延資産として計上し、減価償却又は償却計算をするよう指導される。
補足
以下の記事が参考になる:
1)事業関連性
① ブランドバッグは経費で落とせるの?
(以下、一部抜粋)
前置きが長くなりましたが、結論から言いますとブランドバッグは経費で落とせません!理由は金額が高いから…?だけでは
ないのです。
なぜ経費にならないのか、経費にしてしまったらどうなるのかを解説させていただきます。
事業運営に必要な支出が経費!
理由は「必要経費」と認められないからです。
ここで言う「必要」は「売上、事業運営」に対して必要かどうかです。
高い安い以前に事業に関係のない支出は経費にすることができません。
また、必要なものであっても一般的に見て高すぎると経費にすることができません。
物を入れて持ち運ぶ用途であればブランドバッグである必要性が認められないわけですね。
そういった考え方からするとブランドバッグが必要経費になる事業はごく僅かになるかと思います。
また、ブランドバッグを経費としてしまったらどうなるのでしょうか?
認められないものを経費にしているので税金の額が過少になってしまいます。
あるいは、会社から高額なプレゼントをもらったとみなされて給与扱いになってしまうこともあります。
税務調査でそこを指摘されると当然追加で税金が発生し、加えて延滞税などのペナルティも課されます!
「高級なものを身に着けるていることでイメージが良くなり商売につながる」
「業界ではこれくらい持っていないと相手にされないよ!」
などはほとんど聞き入れてもらえません。
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② 高級バッグや高級時計は経費に落とせるのか?
https://note.com/shotaro_tanaka/n/n30020c1fe583
高級バッグなどの装飾品を経費に落とせるかどうかは、非常に難しい判断になりますが、必ずしも経費に落とせないわけではありません。
装飾品が経費に落とせないと世の中で思われている理由としては、過去の有名な判例があるからです。
サラリーマンのスーツは経費にできないという判例がある
1974年(昭和49年)5月30日、京都地判における「サラリーマン税金訴訟第一審判決」がこれにあたります。
当時、ある大学教授(給与所得者)が、自身が購入したスーツの費用を必要経費とできると主張しました。
しかし、スーツは、プライベート費用にあたり、経費には認められないという判例がでたのです。
その結果、世の中一般的にはスーツは経費に認められないし、その他装飾品も経費には認められないというような風潮になっています。
会社や個人事業主が「スーツ代」を経費にできる可能性はある
個人事業主の人や会社が、スーツを経費にできる可能性があるかどうかを考えた時に、スーツを経費にできる可能性はあると考えられます。
たとえば、個人事業主が、そのスーツを事業でのみしか利用しないと証明できるケースです。
上述した判例の中では、
ビジネスの必要性があり
ビジネスと関連がある部分とプライベート部分とを明確に区分できる
場合には、家事関連費として必要経費性が認められると判断されています。
つまり、会社の更衣室内に常備されているスーツであり、その使用方法がビジネス上の使用に限られることが客観的にも明らかになっているケースは、その購入費用の全額を必要経費とすることができます。
なお、プライベートでの利用がある場合は、その部分を明確に分けて管理している場合は、家事按分を行い費用とできる余地があります。
会社の場合も従業員に対して、その会社専用のスーツを制服として支給している場合は、もちろん経費計上可能です。
高級ブランドのカバンは経費になるのか?
高級ブランドかどうかに関係なくビジネス用のカバンは、経費になる可能性はあります。
スーツの時と同じように、そのカバンがビジネス専用で利用されているかが論点になります。当然ながら、プライベートで利用するようのオシャレバッグの場合は、経費にはなりません。
たとえば、高級ブランドのバッグだとしても、それがビジネスバッグに該当し、仕事専用で使っているものであれば、経費になってもおかしくありません。
しかし、ビジネスバッグにも相場がありますので、数万円で買えるカバンもある中で、なぜ数十万円のビジネスバッグを使う必要があるのかを「収益に貢献している」という観点から説明できると税務調査の際もスムーズにいくのではないでしょうか。
腕時計やアクセサリーは経費になる?
高級時計やアクセサリーは、正直なところ経費とするのは難しいでしょう。理由としては、「収益に貢献している」ことを証明するのが難しいからです。
スーツやカバンの場合は、「収益に貢献している」部分があるが、プライベートでも使えるため、ビジネスとプライベートの”境界線”を判別するのが難しいという論点でした。
しかし、時計の場合でもApple Watch(アップルウォッチ)などの時計は、経費計上できる可能性は高いです。会社用のiPhoneやiPadは、経費計上を行うことができますので、Apple Watchもこれと同様と考えられるからです。
ビジネス利用とプライベート利用の”境界線”について税務調査で指摘される
これまでは、高額な費用でも経費計上できるということをお伝えしてきました。
しかし、高額な費用の場合は、税務調査の際に税務調査官に調査されやすいということは頭に入れておいてください。
有名企業も指摘されるビジネス利用とプライベート利用の”境界線”
たとえば、ニュース記事を見る限り、ある有名企業の元社長も会社所有のジェット機の利用を巡って、ビジネス利用とプライベート利用の”境界線”を指摘されたようです。
本件は、プライベート利用する際に個人から会社へ利用料を支払っていたようですが、その利用料が、低すぎるという指摘がされたようです。
高額な経費の場合は、特に理由付けや証憑を準備する
高額な費用でも経費計上は可能ですが、税務調査でヒアリングされる場合に備えて、しっかりと理由付けや証憑を準備しておくとよいでしょう。
上述したようなジェット機利用の例であれば、利用するごとにどのような利用をしているかの履歴を残しておいたり、行先がビジネス利用であることを証明する写真やレポートを残しておくことも一つの対策です。
証憑があることで、税務調査官も、経費として認めやすくなります。無用な争いを避けるためにも、しっかりと準備をしておくようにしましょう。
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2)資産計上
①衣装代や装飾品を工具器具備品で仕訳する
(以下、一部抜粋)
衣装代や装飾品を工具器具備品で仕訳する
事業に関連して購入した衣装代や装飾品が10万円以上の高額になる場合、工具器具備品として資産に計上します。
工具器具備品は、取得価額が10万円以上の工具・器具・備品と定義されるものです。パソコンなどの事務機器や事務机等の家具類などさまざまなものが該当し、衣装も含まれます。
衣装の法定耐用年数は2年で、購入した年は購入時と決算時に分けて仕訳が必要です。
工具器具備品で計上する事例で、購入時と決算時の仕訳をご紹介します。
モデルが着用するドレスを60万円で購入し、普通預金から支払った
年度末に耐用年数2年・定額法で初年度の減価償却を行った
本記事では、減価償却はいくらから必要なのかについて、処理方法の分かれ目となる10万円、20万円、30万円の3つの金額にわけて解説します。
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