長期前払費用償却を、長期前払費用償却a/cで独立科目表示にするか?減価償却費a/cに含めるか?
問題の所在
以下の事例:
・上場会社のグループ会社で、親会社持分100%子会社。
・計算書類は、法人税等確定申告書の添付書類用と、親会社へ提出用と、一部の取引先に提出用に作成。
・今年、税法上の繰延資産が生じ、BSは、長期前払費用a/cで独立科目表示。
・従来、償却費の科目は、減価償却費a/cとソフトウェア償却費a/cを使用している。金額インパクトは、売上高が約30億円、税引前当期純利益が3.5億円、減価償却費a/cが約4百万円、ソフトウェア償却費a/cが約98万円。
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その償却費を、売上原価明細書(=製造原価報告書、CR)で独立科目で表示するか?
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案1)不要な情報を開示しない趣旨からは、減価償却費a/cに含める。
案2)明瞭性の観点からは、過去にソフトウェア分をソフトウェア償却費a/cで開示しているため、長期前払費用償却(費)a/cで独立表示。
案3)過去の経緯を踏まえて、今回の長期前払費用償却a/cの金額が、ソフトウェア償却費a/cの金額(=98万円)より多額であれば独立科目表示、少額であれば減価償却費a/cに含める。
→ 具体的には、458,333円=45万円と少額なので、減価償却費a/cに含めることになる。
案4)附属明細書の「有形固定資産及び無形固定資産の明細 」で減価償却費の科目毎の内訳が開示されるため、減価償却費a/cに含めても情報不足にはならない。
案5)そもそもソフトウェア償却「費」a/cとは言わず、ソフトウェア償却a/c、長期前払費用償却a/cという名称が多い気がするが、仮に開示するとなると、ソフトウェア償却費a/cと平仄を合わせて長期前払費用償却費a/cとなるが、、、若干、違和感あり。
案6)ググってみたところ、案1)と同様の趣旨で独立科目を勧奨している記事があったが、その理由に別表16を理由に挙げている:
https://www.zeiri4.com/c_1032/q_75568/
(=以下、一部抜粋)
法人税申告書別表16(1)~(3)や、個人の青色申告決算書等の減価償却費の計算に長期前払費用償却は記載しませんので、長期前払費用償却を減価償却費で処理すると申告書の数字と合致しないということは起こります
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案7)いわゆる経団連のひな型の中にも、販売費及び一般管理費の科目ひな型は、ない、、
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/094.pdf#page=59
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ググったところ、なかなかヒットしなかったので、備忘メモ。
結論
・案3)から案4)まで、どれも成立するので、どちらで成立する。
・敢えて私見で、案2)と案6)で、独立科目で表示か。
理由
特記事項なし
補足
特記事項なし
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