C様用)工務店の試算表で、工事未払金、未成工事支出金、未払金、買掛金の区別は?

問題の所在

科目に迷ってしまったので、整理した際の備忘メモ。なお以下の事例:

・工務店。建設業ほどではない。

・クレジットカードで会社名義(アメックス)と個人名義の両方あり

 

結論

以下の通り:

・材料仕入や労務外注費の支払 → 工事未払金a/c、なお科目設定上は仕入債務の区分で設定(つまり買掛金a/c見合いということ)

・アメックスカード → 未払金a/c

サービス業での「買掛金a/cと未払金a/cのセット」を、「工事未払金a/cと未払金a/cのセット」へ修正した感じ。

 

理由

以下の記事が参考になる:

工事未払金の使い方や仕訳、未成工事支出金との関係

工事未払金の使い方や仕訳、未成工事支出金との関係

(以下、一部抜粋)

工事未払金とは?

材料を仕入れて、建設を行い、完成物を引き渡す建設業では、一般的な商業簿記とは異なる勘定科目が使われます。「完成工事高」「完成工事原価」など “工事”がつく勘定科目です。

工事未払金も建設業などにおける事業活動の中で発生する勘定科目で、該当の工事の原価に算入される未払いの労務費材料費、外注費などを表したものです。一般の商業簿記で使われる勘定科目に当てはめると、買掛金の概念に近い科目になります。

工事未払金と未払金の違い

「未払金」は、物品は受け取ったものの、まだ支払いが済んでいない対価を表します。直接的な営業取引に該当する商品や材料などの棚卸資産には使用されず、非継続的な固定資産や消耗品の購入などで使われる勘定科目です。

工事未払金と未払金は、すでに取引を終えたものの、こちらからの金銭の支払いが完了していない点が共通しています。

両者を分ける違いは、取引内容にあります。工事未払金は建設業などでの営業取引による未払いになりますので、営業取引以外の未払いを表す未払金勘定とは前提が異なるのです。

工事未払金と買掛金との違い

「買掛金」は、一般企業での仕入(販売する商品の購入費や製品を製造するための材料費など)に対する未払額を表す勘定科目です。金銭の引き渡しが行われていない点では「支払手形」も同じですが、支払手形は金融機関を通して振り出した手形を指しており、手形を介さない営業取引における未払額を扱う買掛金とは区別されています。

工事未払金と買掛金は、営業取引による未払い分という意味では同じですが、使用される業界が異なります。買掛金は、小売業や飲食業など、幅広い業界の営業取引で使われる勘定科目です。一方、工事未払金の使用は、建設業など特定の業種に限定されます。

工事未払金と未成工事支出金との違い

「未成工事支出金」は、すでに着手している工事に計上された材料費や外注費などの費用全般を指す勘定科目です。すでに支払いが済んでいる費用だけでなく、金銭的な支出が行われていない工事未払金で計上されたものも含みます。該当の工事においてどの程度の原価が発生しているかを示す勘定科目です。一般会計では仕掛品に該当します。

一方、工事未払金は工事に関してまだ支払っていない額のみを表します。

なお、未成工事支出金は、従来の工事完成基準(現行の収益認識基準においては役務提供などの履行義務が一時にわたり充足されるもの)に該当する場合に限り使用される科目です。工事の履行義務が一定期間に充足される(従来の工事進行基準)場合は、未成工事支出金の勘定科目は使わず、完成工事原価に直接計上します。

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補足

特記事項なし