当事務所用)法人成りでの会社の記帳上、法人名義カードで私用取引をした場合に計上する相手科目は?

問題の所在

科目体系は以下を前提:

① 短期借入金(amex)a/c → 法人名義クレジットカードでの支払い

➁ 短期借入金(個人三井住友)a/c → 個人名義クレジットカードでの支払い

③ 短期借入金(経費立替)a/c → 現金立替でレシート受け取り

④ 短期借入金(債務)a/c → 現金立替でレシート受け取り

⑤ 短期借入金(返済専用)a/c → 普通預金から引き出した際に借方計上(②か③かは特定できない)

 

まず、「個人名義のカードで、個人の支払いをする場合の仕訳の借方科目」は、

当該取引の取り込みを無かったものにすればよいので、貸借同じ科目にすればいいので、

(借)短期借入金(個人三井住友) 100 (貸)短期借入金(個人三井住友) 100

の一択。

 

では、個人用の買い物を、法人名義クレジットカードで支払った場合、

(借) ? a/c100 (貸)短期借入金(amex)100

の借方の科目は何がベターか?

 

この場合は、以下の、案1)から案5)のすべて一応考えられるが、どれも一長一短:

案1)(借)短期借入金(amex) 100 (貸)短期貸付金(amex) 100

○・・・貸借とも同じ科目なので「取引がなかった」ことになり、かつ貸借とも同じ科目のため、他への影響を最も与えない。

×・・・後で個人の三井住友カードの明細と帳簿とを対照すると、この便宜上の取引分だけズレる。

案2)(借)短期借入金(個人三井住友) 100 (貸)短期貸付金(amex) 100

○・・・個人分の精算支払分から減額させる。後でアメックスカードの明細と帳簿を対照させると一致している。会社から見て、債権債務が両建てになり損益ニュートラルなので課税上の弊害はなさそう。個人への債務の科目が2つあるが、どちらにとも特定できない意味で、許容。

×・・・後で個人の三井住友カードの明細と対照すると、この便宜上の取引分だけズレる。

案3)(借)短期借入金(経費立替) 100 (貸)短期貸付金(amex) 100

○と×・・・ともに案2)と同様。

案4)(借)短期借入金(債務) 100 (貸)短期貸付金(amex) 100

○と×・・・ともに案2)と同様。ただ、社長は経費の精算には関心がある分、案3)よりマシか?

案5)(借)短期借入金(返済専用) 100 (貸)短期貸付金(amex) 100

○・・・精算専用の科目なため、他の各クレジットカードの取引への影響を遮断できる。

×・・・そもそも論だかこの科目を使うこと自体からくる課題だが、借方専用の科目のため、残高が一方的にマイナス金額になる。

さて、どれがベターか?

 

結論

「 案5)(借)短期借入金(返済専用) 100 (貸)短期貸付金(amex) 100」

 

理由

「 ○・・・精算専用の科目なため、他の各クレジットカードの取引への影響を遮断できる。」

 

補足

特記事項なし