法人成りでの会社の記帳上、クレジットカード債務の仕訳の科目は、法人名義カードと個人名義カードとで、未払金(会社amex)(流動負債)a/cと役員借入金(固定負債)a/cとに区分したほうがよいか?

問題の所在

法人で、個人名義のクレジットカード取引の科目としては、オーナーが現金で建て替えたときとの平仄を合わせて、役員借入金a/c(対銀行用に固定負債)が馴染む。

★参考記事は以下:

経費を代表者の現金やクレジットカードで支払った仕訳

https://support.yayoi-kk.co.jp/business/faq_Subcontents.html?page_id=25768

(以下、一部抜粋)

法人の経費を代表者の現金やクレジットカードで支払ったときは、「短期借入金」や「役員借入金」で仕訳します。

【例】

代表者の現金やクレジットカードで、法人で使用するための消耗品15,000円を購入した

【仕訳】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
消耗品費15,000円短期借入金15,000円消耗品

※法人が代表者から借り入れをしている認識になるため「短期借入金」を使用します

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では、法人名義のクレジットカードの場合はどうするか?

案1)個人名義分は役員借入金a/cで、法人名義分も同様に役員借入金a/c

案2)個人名義分は役員借入金a/cで、法人名義分は未払金a/c

これに関し、法人名義カードでの仕訳の科目を未払金a/cと明示して解説している記事は以下:

法人カードで仕訳できる勘定科目の種類やポイント

なお以下の記事では、法人名義のクレジットカードの科目を、

・経費支払の場合には、未払金a/c

・キャッシングの場合には、短期借入金a/c

と使い分けることを推奨しているが、、、、(以下、自粛)。

法人カードの仕訳はどうするべき?知っておきたい会計・経理処理のルール

役員借入金a/cでまとめられるのであれば、役員借入金a/cでやりたい。短期貸付金a/cが生じたときに役員借入金a/cで表示上で相殺できる余地も残しておきたい気もするが、、、、

 

結論

・「案2)個人名義分は役員借入金a/cで、法人名義分は未払金a/c」の方。

(・なお、仮にキャッシングの場合でも、未払金a/cのまま(∵リース会社のローン残高も未払金a/cで処理するのが実務的だから)

・なお、科目は、試算表上は月次処理時には連続して並んでいる方がわかりやすいので短期借入金a/cにし、科目設定で表示上だけ未払金a/cにするのがベター

 

理由

・法人名義のクレジットカード債務は確定債務であるから、直感的には、案2)の未払金a/cが馴染む。

・「短期貸付金a/cが生じたときに役員借入金a/cで表示上で相殺できる余地も残しておきたい。」はムリ。勘定科目内訳明細書では法人名義のクレジットカード会社ごとに区分して記載すべきだから。

 

補足

特記事項なし