税理士用)扶養控除等(異動)申告書の「あなたの住所又は居住」に記載する住所はどれ?
問題の所在
年末調整で、顧問先様の方のうち、
1)社長(代表取締役)
① 従来(そして今も)川崎市の、妻の実家に同居して住んで、横浜で仕事をしている。
② 夏に、千葉市に家を建て、住民票は写したが、、、、実態は①のまま ( ;∀;)
2)奥様(代表取締役)
① 従来(そして今も)川崎市の、実家に、夫も同居して住んで、しかも川崎市内で勤務している。
② 夏に、千葉市に家を建て、住民票は写したが、、、、実態は①のまま ( ;∀;)
の場合について、扶養控除(異動)等申告書上の「あなたの住所又は居住」欄には、
川崎市? それとも 千葉市? のどちらを記載するの?
★また実務上、給与ソフトは融通が利かないため、この国税を前提とした入力情報が、給与支払報告書→住民税のベースにもなる!
結論
二人とも、千葉市の方。
理由
実務上、住民票上の住所 と 実際の居住 が乖離するケースが多々あるが、整理すると以下のようで、上の事例は赤字の行:
従来 | 住民票 | 居住 | 「扶養」に記載する住所等 |
川崎市 | 川崎市のまま | 川崎市のまま | 当然、川崎市 |
川崎市 | 川崎市のまま | 千葉市へ | 千葉市(注1) |
川崎市 | 千葉市へ | 川崎市のまま | 千葉市(注2) |
川崎市 | 千葉市へ | 千葉市へ | 当然、千葉市 |
(注1)のまま → 変更手続き漏れなだけで、実態が千葉市なため。
(注2)住民票を変更した意思表示があるため、実態云々よりそれが優先。
以下の記事が大変参考になる(2つについて、順に上の(注1)、(注2)に対応する):
(以下、一部抜粋。赤字は引用者追記。なおこの前後のケース別解説もわかりやすい:)
年末調整前に引っ越し・住所を変更した場合は?
年末調整を行う前に引っ越し・住所変更をした場合は、年末調整の書類には基本的に引っ越し・住所変更をした後の住所を書きます。年末調整の書類に書く住所は、原則として1月1日に住民票をおいている住所地です。
引っ越し・住所変更をした時期が大晦日直前で、1年のほとんどを引っ越し・住所変更前の住所に住んで暮らしていたとしても、年末調整の書類に書くのは、引っ越し・住所変更後の新住所になります。
年末調整時に引っ越しているが住所を変更していない場合は?
引っ越しは終えているものの住民票を移動させる住所変更はしていない場合、年末調整の書類には引っ越し後の住所を書きます。住民税は「その市町村に住所を有する個人」を納税義務者としており、住所とは生活の本拠地のことです。引っ越しによって年末調整後の1月1日に生活の拠点がある場所が住所地となります。
もちろん、年内に引っ越し先での住民票の登録が済んでいれば、記入する住所は引っ越し後のものであることはいうまでもありません。
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補足
特記事項なし
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