B社様用)特定期間の課税売上が1000万円超でも、2年目から課税事業者に必ずなる訳ではない理由は?
問題の所在
当事務所の顧問先様で、設立初年度の売上が1億円前後と見込まれるお客様がいらっしゃるが、そうすると初年度の特定期間の売上(=課税売上)は、余裕で1000万円を超える。
この場合、2年目当初から課税事業者になるの?
なお、給与支払者は、役員報酬の社長と、従業員は奥様が乙欄でいる1名のみ。
なお、愛用(?)している、国税庁「消費税のあらまし」(リンク先は以下)には、
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1.届出関係
届出が必要な場合
特定期間における課税売上高が1,000万円超となったとき
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とだけで、適用要件は1つのみに見えるが、、、
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/aramashi/01.htm
結論
2年目からは課税事業者にはならないで済む。通常通り、3年目から。
理由
特定期間で納税義務が発生するのは、
「課税売上高が1000万円超 かつ 給与等支払額の合計が1000万円超」
の場合だから。
以下の国税庁の記事が、この点をストレートに記載している:
特定期間の課税売上高による免税事業者の判定
(以下、一部抜粋)
なお、特定期間の課税売上高が1,000万円を超えるかどうかの判定については、課税売上高に代えて、特定期間中に支払った給与等の金額により判定することもできますので、特定期間の課税売上高が1,000万円を超えていても、給与等支払額が1,000万円を超えていなければ、給与等支払額により免税事業者と判定することができます。
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もっとストレートにコメントしているのが以下の記事:
【消費税の課税判定】スモールビジネスで消費税の納税が免除される条件
https://manageboard.jp/blog/consumption-tax-duty/
(以下、一部抜粋)
課税事業者とはどのような事業者というと、
基準期間の課税売上高が1,000万円を超えている事業者
または
特定期間の課税売上高が1,000万円を超えていて、かつ給与等支払額が1,000万円を超えている事業者
ということになります。
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補足
「かつ 給与等支払額の合計が1000万円超」の方は盲点になりやすいが、この条件は納税者にはありがたいのではないか?
なぜなら、1000万円÷6 ≒ 月166万円を給料で支払うなると、会社設立当初から5人以上の従業員がいることになるが、実務感覚からするとそれは珍しいから。
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