簡易課税で、前年の課税売上が10,120千円で未払消費税等a/cが164,100円、当期の課税売上が12,349千円で未払消費税等a/cが617,400円が妥当な理由は?

問題の所在

ある事例で、

・簡易課税を選択で、

・2年前の課税売上が15,602千円、

・1年前の課税売上が10,120千円で、未払消費税等a/cが164,100円、

・当期の課税売上が12,349千円で、未払消費税等a/cが617,400円、

である。

消費税で簡易課税を採用していれば、当期末の未払消費税等a/cはざっくり売上高に比例するハズであるが、上の事例はそうなっていない。

なお、会計処理方法は、消費税等の中間納付時に、(仮払金a/cではなく)未払消費税等a/cの借方記入、による。

結論・理由

知識としては、中小企業を前提に、

・中間納付が生じる場合の納税額は、
中間納付が生じうる、前期の通算の消費税額のうち、国税分で48万円
480,000円 ÷ 国税分0.78
→ 全体で、615,384円

・上のときの課税売上高は、
中間納付が生じ得る、前期の課税売上が、
480,000円 ÷ 国税分0.78 ÷ 消費税率0.1 ÷(1-サービス業は第五種事業でみなし仕入率0.5)
= 12,307,692円
→ 1,230万円

 

上の事例において、「中間納付超売上」「中間納付未満売上」という用語を使うと、

・2年前は、中間納付が生じる超の売上高 →1年前は中間納付あり → 前期末の未払消費税等a/cは、少額、

>2年前の課税売上が15,602千円、

>1年前の課税売上が10,120千円で、未払消費税等a/cが164,100円、

→ 15,000千円✕0.1✕0.5=750,000円 (>615,384円)

→ 1年前の中間申告納付は、750,000÷2=375,000円

→ 1年前の期末の未払消費税等a/cは、
▲375,000円+10,120,000円✕0.1✕0.5(=506,000)
=131,000円

 

・1年前が、中間納付未満売上高 → 当期は中間納付なし → 当期末の未払消費税等a/cは、多額、

>1年前の課税売上が10,120千円で、未払消費税等a/cが164,100円、

>当期の課税売上が12,565千円で、未払消費税等a/cが617,400円、

→ 10,000✕0.1✕0.5=500,000円 (<615,384円)

→ 当期の中間申告納付は、ゼロ円

→ 1年前の期末の未払消費税等a/cは、0円+12,349,000円✕0.1✕0.5=617,450円→617,400円

 

 

補足

特記事項なし