(当事務所用)JDL IBEXクラウド組曲Major+弥生会計(AE)での、100%電子申告上の課題は?

問題の所在

別の投稿で、弥生会計(AE)と、JDL IBEXクラウド組曲Major(必要な税目)の組み合わせを前提に電子申告の仕方を検討しましたが、ここでは、この組み合わせで、敢えて電子申告100%をする場合の、より細かい課題を検討します。

 

結論

以下の通りである。

課題① 消費税等確定申告書
軽減税率導入後では、付表データを、弥生会計AEを目視で見てJDLの消費税システムに入力し直すのは煩雑

換言すると、現在の免税事業者については、100%電子申告の道が残っている。

 

課題②-1 財務諸表
弥生会計AEの財務諸表のXBRLデータを、e-tax(インストール版)では取り込みOK(ということになっている)が、JDL IBEXクラウド組曲Majorの電子申告システムではそもそも取り込み口がない

JDL IBEXクラウド組曲Majorの電子申告システムをつかっていても、この財務諸表だけは、e-tax(インストール版)を直接使わざるを得ない。

課題②-2 財務諸表
注記表だけは、e-tax(インストール版)へ組み込みもできない。

結論からいうと、弥生会計AEの注記表の画面のナラティブを、(電子申告ソフトではなく)e-tax(インストール版)の入力画面にコピペすればよい。

なぜならば、小規模事業者の場合、注記表に記載する内容は、

  • 中小企業の会計の基本要領に基づいている旨
  • 消費税の会計処理
  • +α(棚卸資産、減価償却)

程度しかないので、

「内容確認も兼ねて、e-taxの注記表の画面に、弥生会計の注記表の画面のナラティブをコピペ3回程度で作成」しても手間ではないので、問題ない。

 

課題③ JDL IBEXクラウド組曲Major の「勘定内訳書+事業概況書」システムを使うメリットが小さい

それでも両者を敢えて使う場合は、、、以下?

勘定科目内訳明細書

  1. エクセル様式で下書きを作成し、
  2. e-taxの、前年の入力データを編集し、今年用にして、
  3. 入力画面には、その下書きを見て、変更箇所を上書き入力する

事業概況書

  1. 弥生会計AEの画面で下書きを作成し、
  2. (上の勘定科目内訳明細書と同様→)e-taxの、前年の入力データを編集し、今年用にして、
  3. (上の勘定科目内訳明細書と同様→)入力画面には、その下書きを見て、変更箇所を上書き入力する

 

理由

理由は以下:

  • JDL IBEXクラウド組曲Majorの「勘定内訳書+事業概況書」システムを、電子申告するため契約しているが、、、よく考えると、勘定内訳書と事業概況書とに、前期の入力情報がコピーされず、「変更箇所のみ上書き」ではなく、「ゼロからいちいち新規入力している自分がいます。
  • いちいち入力した後は、電子申告ソフトで自動で取り込めますが、、、再言ですが、JDLの電子申告システム経由で提出するとなると、一度は、いちいち入力することは避けられません。
    → だったら、e-taxに直接入力するのと、手間にそれほど違いがあるのか、疑問である。
  • e-taxのデータは、前年のデータを編集する(前年のデータ自体はなくなりますが、結果はpdfで保存済ですから、実は翌年以降は不要。)
  • よく考えるとわざわざ削除しない限り、過去分の入力/送信したデータが保存されており、次年度はそれを編集して再利用することが可能ですから、毎年、上書き入力するデータ量はそれほど多くないでしょう。(過去分は、毎年、出力結果をpdfに固めておく必要がありますが、問題ないでしょう)
    → この点は、JDLソフトだと、毎年ゼロから全部入力するとしたら、手間が増えるともいえるでしょう。
  • 勘定内訳書も事業概況書は(AEでない普通の弥生会計では出力されないが)、弥生会計AEでは、追加入力/修正入力の若干の手間を要するものの、両方の出力が可能です。
    • 特に事業概況書はよくできています。事業概況書は、金額欄以外は毎年、基本的に毎年同じであり、各種金額は、弥生の帳簿から自動出力されるので省力化が図れます。
    • 他方、勘定内訳書の方は、残高を求めるので、正しい金額が帳簿からダイレクトには出力されず、あまり有用ではありません。(もっとも、この点は弥生会計に限った話ではなく、どの会計ソフトでも同様ですが))
  • たしかに、e-taxの入力画面は古臭くて入力しにくいので、「金額を算出しながら入力する」のは不効率である。ただし、前期のデータが残っているで、それを修正入力だけする手間は多くない、と考えます。

 

補足

以上の議論は、2021年10月時点での弥生会計AEの現在の仕様を前提にしているため、これが変化したら、上の結論も変化する。

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