私どもでは、税理士チェンジのお客様が比較的多く、決算書の姿が、まだリーマンショックの傷跡が癒えていないことも少なくありません。

そのようなお客様に、将来に向かってのやりがいを感じていただく「羅針盤」として、「STAGE」をキーワードにした、以下のご説明をしております。

毎年の決算では、この STAGE を一つ一つアップしていく方策を協議します。

STAGE1 3つの財務指標を改善しましょう!
まずは金融機関から信頼される決算書にしていきましょう。以下のポイントをクリアしていきます:

  1. 「税引後当期純損益」が2期連続で赤字にならないように損益管理をする
  2. 「社長への貸付金」を減らす
  3. 「債務超過」の解消

例えば、「当期の、社長による立替経費の精算を、翌期に回す」といった助言をいたします。

STAGE2 お金の心配を減らしましょう!
必要な時に、必要なだけ、借り入れができるようにしていきましょう。以下のポイントをクリアしていきます:

  1. 取引銀行を増やす
  2. (借入)金利を下げてもらう
  3. 信用保証協会による保証を外してもらう(=プロパー融資にしてもらう)

例えば、「年商の3か月分程度まで、借入金残高を引き上げる」といった助言をいたします。

STAGE3 リタイアの将来に備えましょう!
相続対策も備えておきましょう。以下のポイントをクリアしていきます:

  1. (相続財産にカウントされないよう)「社長より借入金」を解消しましょう
  2. 会社の株価を下げるため、内部留保を徐々に下げましょう
  3. 退職金の原資として3千万円を貯めておきましょう

例えば、「退職金規程を作り込む」といった助言をいたします。

ところで、

  • 中長期的には、STAGE1 → STAGE2 → STAGE3 の成長軌道で考える、のは、わかる、
  • でも、いざ「節税は?」「生命保険は?」「相続対策は?」「会社を売却するには?」と考えると混乱されてしまう。。。

という社長様は少なくありません。しかし、結論は単純で、

  • 節税も、生命保険も、会社の価値も、会社が置かれている状況で、ケースバイケース
  • 会社の事情に合わせて、税理士とキチンと協議することで、自社にとってのベストの選択ができるハズ

とお考え下さい。

そのためには、税理士任せではなく、例えば以下の「節税は悪」と「節税は善」の両極端な書籍を比較して読み、普段から、周りの方と節税についていろいろと話しておくと、税理士との協議がスムーズに腑に落ちると思います:

【節税は ”悪” の本】
→ その節税が会社を殺す お金に強い社長がコッソリやってる節税&資金繰りの裏ルール31

【節税は ”善” の本】
→ 会社の税金を極限まで安くする方法

これらを読むと、「前提次第だ」ということがお分かりいただけると思います。