一般的なFAQは以下のリンク先にアップしましたが、この記事では特にお問い合わせの多い「会計ソフトの選択」について、物販サービス事業者様に特化した内容を記載しております。

FAQ

★なお、実務上、法人税又は所得税の税額を計算するための、いわゆる税務ソフトがありますが、これは税理士、会計事務所が使用するものであり、物販サービス事業者様が使用するものではないため、記載外とします。

 

独立したら、必ず会計ソフトを購入・契約するもの?

購入・契約するのは「自計化する」方のみ

会計ソフトをどれにしようかとお考えの前に、、、ちょっと待ってください!実は、個人事業主や法人の方が全員、会計ソフトを持っている・契約している訳ではありません!

当事務所を例にとれば、顧問先様で仕訳を自社で作成されている方(以下で「自計化」といいます)は、、、、せいぜい10%件程度です。それも開業後の数年後であり、開業直後から自計化されていた方は2社だけです(!)

 

「自計化しない」でも、問題ない

では残りの方は? というと、、、、自計化をしていません! 当事務所側で仕訳を作成し、会計帳簿を作成しています。

「仕訳ができない、時間がない、わかりにくい」なら、税理士に仕訳を作ってもらえばいいのです。

 

自計化したい方は止めませんが、、、自計化の代わりになる採算管理の例

こういうと、「会計ソフトを使わないということは、採算管理を放棄するの?」と誤解される方がいらっしゃいます。

自計化をしないお客様でも、全員、採算管理はやっています。例えば

・アマゾンのアカウントにログインして、トランザクションファイルをDLして加工する、

・以下のようなエクセルで表を作成して採算管理をする、

のが、ずっとカンタンでシンプルでわかりやすいと思いませんか?

 

なぜ、採算管理を会計ソフトですることがイマイチなのでしょうか?

会計ソフトで苦労して仕訳をインプットすると、アウトプットとして、損益計算書、貸借対照表、試算表がでてきます。。。。が、これらは「他人への報告フォーム」であって、「自分が採算を把握するための様式」には、なっていないのです。

例えば、「損益計算書を眺めて、一品ごとの採算がわかりますか?(→わかりません)」

 

なぜ、採算管理=会計ソフト、とイメージしてしまうのでしょうか?

こうご質問しますと、「え? だって、freeeやらMFフォワードやら弥生やらから、『仕訳が自動でできますよ!』っていうダイレクトメールがわんさと来ているよ?」とおっしゃいます。

でも、みなさんが社会人なら、『仕訳が自動でできますよ!』を100%信じてはいないと思います(^^)。実際に、使いこなすには、相応の勉強と試行錯誤の時間を投資しないといけません。

勉強して使うことは止めません。使いこなせればスバラシイとは思います。しかし、そこまで使いこなすことは、(これが税理士や会計事務所ならば重要ですが、)自社の1社だけの帳簿付けのために、そこまで習熟することに意義があるのでしょうか?

しかし中には、「うーん、理屈はわかったが、私は独立を機に会計ソフトを使ってみたいんだ!」という方がいらっしゃるかもしれません。

その場合は、もちろん、対応いたしますので、ご安心ください。

★なお、当事務所では、どの会計ソフトにも対応いたします。

 

それでも、会計ソフトを購入・契約したい方へ、会計ソフトの比較

使いたい会計ソフトが決まっていれば、

★なお、当事務所では、どの会計ソフトにも対応いたします。

以下では、まだ会計ソフトが決まっていない/迷っている方へ向けて、カンタンな比較のご説明をまとめます:

 

0.前提

・アプリケーションソフトを、(税理士、会計事務所ではなく)お客様が選択する際には、一般原則として「使用ノウハウが蓄積されていること」を重視して、メジャーなものから選択すべきです。

・また通常、税理士と顧問契約を締結されると思いますので、税理士の希望も考慮してあげる必要があります。

・以上から、現時点での会計ソフトの選択は、freee、MFマネーフォワード、弥生会計オンライン、の3択と考えます。

・上の3つとも、いわゆるクラウド型の会計ソフトです。クラウド型にはモロモロのメリットがあると承知していますが、「挙動が遅い」「データを誤って二重に取り込むこともある」といったデメリット・リスクがあります。

 

1.freee

特徴

・操作性は従来の会計ソフトと異なり、いわゆる借方、貸方を意識させないで仕訳情報を生成する。

・freeeでは、アマゾンにログインし、Amazonの出品者アカウントからデータ連携で販売情報を取得することができることをPRしている。
 ただし、それを取り込んでも、会計ソフト上で、例えば「製品の一品ごとに、売上高、売上原価、販売費、粗利といった情報」は表示されない。
★一品ごとの損益ならば、トランザクションファイル(csvファイル)をエクセルで開いた方が見やすい。

・自前主義のため、周辺ソフトの選択肢が少ない。

オススメ度

・△。クラウド型のメリット・デメリットが一番反映される製品。

・税理士的には設計思想が借方、貸方の発想でないため、やりにくい。これは仕訳を理解されている方にとっても同様。

 

2.MF(マネーフォワード)

特徴

・操作性は、従来のアプリケーションの延長という感じで、借方、貸方に慣れている方には使いやすい。

・個人の収支管理のアプリケーションがよくできているので、その延長で法人での会計ソフトも利用する、というパターンが多い。

・周辺ソフトとの連携は、自前主義ではなく積極的に連携している。

オススメ度

・△。税理士的には「freeeよりはベター」という感じ。

 

3.弥生会計オンライン

特徴

・従来の、弥生会計デスクトップ版とも違うモノで、メリットが見いだしにくい。

・このクラウドソフトへ、ブラウザ経由で、税理士専用の弥生会計AEデスクトップ版からログインする事が可能。

オススメ度

・◯。税理士が弥生会計AEを使用している場合には、これの利用を要請される。

・当事務所は弥生会計AEを使用しているので、会計ソフトを使いたいという方にはこれをオススメしています。